あ
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後飾り[あとかざり]
葬儀が終わり忌明までの四十九日間、自宅に祀る飾り
い
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遺影[いえい]
故人の写真や肖像画。
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遺骨[いこつ]
故人の骨。
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一周忌[いっしゅうき]
逝去の翌年の祥月命日、即ち同月日のこと。
またその日に営む仏事のこと。 -
位牌[いはい]
故人の霊を祀るために法名を記した板。儒教の木主、神主、木牌、神道の霊代にあたる。
儒教で後漢(2~3世紀)の頃から長さ10~40cmの板に存命中の官位・姓名を記して神霊に託していたならわしを、仏教が受け容れたもの。 -
院号[いんごう]
戒名における「…院」という称号。
え
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永代供養[えいたいくよう]
故人を供養する施主が遠方へ行った場合などに、菩提寺が代理で永久的に法要を営むしきたり。
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エンバーミング[えんばーみんぐ]
北米で誕生した手法で、特別な機器を用いてご遺体を洗浄・消毒し、防腐処置と、必要に応じて顔などの復元処置をし、最後にお化粧を施す。
お
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お布施[おふせ]
法施、財施、無畏施の三つあり、法施は大乗仏教の仏教修行の重要な六徳目の一つに教えられ、世の人の仏道を教えること。
財施は、在家の人が僧に金・品を施すこと。無畏施はあらゆる恐怖を除かせるということで、これは真心をこめた親切をすることによって誰にでもできる。
か
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会葬礼状[かいそうれいじょう]
弔問に来た方へお礼の言葉を述べるための礼状。
ハガキサイズが主流。 -
戒名[かいみょう]
仏の弟子になった証として、故人に送られる名の総称。
日蓮宗では「法号」、真宗では「法名」という。
戒名は本来、戒を受けたる者に与えられるもので、生前に取得するのが本義とされる。
しかし、今日では、納棺の前に、故人の枕元で読まれる枕経のあとで、僧侶から送られる場合が多い。 -
合掌[がっしょう]
手のひらをあわせて拝むこと。
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火葬[かそう]
現代の代表的な葬法であり、風葬、土葬とともに日本の三大葬制の一つ。
土葬のあとをうけてインドから中国を経て伝来した葬法。
今日では、火葬が主流となり、土葬は火葬場のない限られた地方でのみ行われている。 -
火葬許可証[かそうきょかしょう]
火葬場での火葬の際、及び寺院などで納骨の際に必要な書類で、本許可証がないと火葬・納骨をすることができない。市町村役場に死亡診断書及び死亡届を提出する際に死体火葬(または埋葬)許可申請書に記入・申請し、火葬許可書、または埋葬許可書をもらう。
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火葬場[かそうじょう]
ご遺体を火葬する施設。
き
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忌明け[きあけ]
逝去の日から四十九日目を満中陰とし、忌明けになる。
最近では、忌明けが短縮される傾向が目立ち三十五目に忌服を終えることもある。
神式葬の場合は、死後五十日で忌服を終える。 -
北枕[きたまくら]
釈尊が、沙羅双樹のしたで死をむかえたとき、頭を北方にし、西の方を向いて、右脇を下に横向きに寝ていた故事にならったもの。
神式葬の場合も北枕にするのが普通である。 -
忌中[きちゅう]
誕生の瞬間が生有、生きている間が本有、死の瞬間が死有、死んで次の生を得る間の期間を中有あるいは中陰と呼び、中有は49日間あるとされている。
この49日間は死の穢れが強い時期ということで、ご遺族は祭りなどへの参加を控え、家にこもることをさす。
四十九日が過ぎるとしたがって「忌明」となり日常生活に復帰する。 -
危篤[きとく]
病気・けがで生命が危うい状態。
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供花[きょうか]
仏前に供える花。
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清め塩[きよめじお]
火葬場から帰宅した際に、玄関先で手を洗い、体に塩をふって清める故習。神道の禊ぎから生まれた習俗。
同義のものに「清め酒」がある。
く
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釘打ち[くぎうち]
その昔、お棺の蓋が外れないように縄で縛ったことが起源で、いつの頃からか蓋を釘で止めるようになった。
死霊が外に出ないよう封じるとういうことや、石には呪力があると信じられたことから故人を悪霊から守るために行なうとも考えられる。またご遺族自ら釘を打つことで故人の蘇生を断念するといった意味もある。 -
供物[くもつ]
故人の霊前に供えるもの。生花、供物用の造花、花環、菓子、果物、線香、ローソクなど。
け
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献花[けんか]
墓前や祭壇に花を供えること。近年、お焼香に代わるものとして宗教を問わず実施されることが多い。
献花に用いる生花には白菊や白のカーネーションが多いが、特に決まりはない。
こ
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香典[こうでん]
本来は故人の霊に供える香の代金という意で、親類、知人から喪家へ贈るもの。今日では金銭であるが、古くは金銭より米麦など食料が贈られていた。
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香典返し[こうでんかえし]
香典のお返しとして、喪家より送られるもの。 香典の金額の半額から3分の1ぐらいの費用をあてるのが通例。
品物としてはお茶、砂糖、ふろしき、陶器など日常生活の必需品が多い。 -
告別式[こくべつしき]
葬儀・告別式は、葬儀式と告別式という本来は違った性格の儀礼が合体したもの。
葬儀式は故人をこの世からあの世に引き渡す宗教的な儀礼であり、告別式は会葬者が遺族に慰めの言葉を寄せ、一人一人焼香または献花して死者に別れを告げる儀礼。社会的儀礼。
近年、参列者の事情や火葬時刻の制約などの理由から、葬儀式と告別式とを併せて1時間程度で済ますことへの要望が強まり、葬儀式と告別式の同時進行が一般的となった。 -
御仏前[ごぶつぜん]
故人の仏の前。
一般的には四十九日以降だが地域や宗派により異なる。 -
御霊前[ごれいぜん]
故人の霊の前。
一般的には四十九日までだが地域や宗派により異なる。
さ
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祭壇[さいだん]
神仏などに供物をささげるための壇。
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散骨[さんこつ]
遺骨を墓地または納骨堂に納めるのではなく、遺骨を粉末状にして、これを海や山などに撒く方式。
葬送を目的とし、節度をもって行われるのであれば違法ではないという公式見解が出ているが、人々が嫌がる場所に撒かない、粉末状にして撒くなどの配慮が必要となる。
し
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四十九日[しじゅうくにち]
人の死んでから七七(しちしち)日、すなわち四十九日の間のこと。中有とか中陰といい現世の死と未来生との中間であるとされる。
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死化粧[しにげしょう]
男性の場合はひげをそり、女性の場合は髪をとかして薄化粧をほどこす。
故人への心ずくしであり、宗派を問わない。 -
死装束[しにしょうぞく]
宗派によって違うが、遺骸が冥途へ旅すると考える宗派では旅装束にする。浄土真宗、日蓮宗などは、これにこだわらない。
死装束は、経かたびらを着せ、頭布(三角巾)をひたいにあて、六文銭(俗にいう三途の川の渡し賃)の入った、頭陀袋(ずだぶくろ)を首に掛け、脚絆(きゃはん)、足袋、草鞋、杖などのいでたちにする。 -
死亡診断書[しぼうしんだんしょ]
通常の病死あるいは老衰死など自然死であることが明らかな場合には、診察・治療にあたっていた医師が発行する。(医師法第19条)
突然死の場合や長く医者にかかっていないで死亡した場合には、病死あるいは自然死であっても医師は死亡診断書を発行できない。(医師法第20条)
警察の検視を経て、監察医または警察の嘱託医が検案し、この場合は死体検案書となる。 -
死亡届[しぼうとどけ]
死亡診断書(死体検案書)と同一の書類になっている。
死亡の届出は、届出義務者が死亡の事実を知った日から7日以内(但し、国外で死亡した場合には、死亡の事実を知った日から3ヶ月以内)に行なわなければならない。(戸籍法第86条第1項) -
社葬[しゃそう]
企業等法人が主催して実施する葬儀。規模に関わらず、企業が葬儀費用を負担して行なう葬儀を社葬と呼ぶ。
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出棺[しゅっかん]
棺を乗せた霊柩車が火葬場へ出発すること。
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焼香[しょうこう]
仏に対する供養の一つであり、釈尊の頃から二千五百年続けられた儀式。
焼香のやり方は宗派によって多少の違いがある。 -
精進落し[しょうじんおとし]
火葬後、または葬儀・告別式の終了後に設ける宴席を一般に「精進落し」という。
また地方によっては「精進上げ」「忌中祓い」「精進落ち」「お斎」「直会」「仕上げ」などと呼ばれる。 -
初七日[しょなのか]
死後7日目の法要。亡くなった日を1日目と数える。
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数珠[じゅず]
別名、誦数(ずず)、念珠。仏前で礼拝するとき、手に掛けて用いる。念誦のときに珠を手操り、記数の役をはたす。古来、チベット、中国、モンゴル、日本などで、数珠は重要な法具として使われてきている。
各宗派によってそれぞれ形がちがう。 -
成仏[じょうぶつ]
死んで仏になること。
煩悩(ぼんのう)を脱して悟りを開くこと。 -
拾骨[しゅうこつ]
ご遺体を火葬した後の骨を拾う事。
現在では二人一組になって竹と木の1本ずつで行なうところや竹二本と木二本でおこなうところがある。地域により違いがある。「箸渡し」は「箸」と「橋」の音の共通なところから、故人をこの世からあの世へ、三途の川の渡しをしてあげるという思いからきているといわれがある。
せ
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施主[せしゅ]
「布施する主」を意味した言葉で、葬儀費用を負担し、葬儀を運営する責任者。
そ
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葬儀[そうぎ]
墓地または火葬場まで列を組み死者をおくること。
火葬場へ向かう霊柩車、マイクロバス、ハイヤー、自家用車の列を「葬列」と称することもある。 -
喪家(葬家)[そうけ]
喪中の家。
た
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荼毘[だび]
故人を火葬にし、遺骨を弔うこと。
ち
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弔辞[ちょうじ]
故人への最後の別れの言葉。
内容にきまりはないが故人への追悼、故人の生前の業績をたたえる、残された者としての決意、といった内容。 -
弔電[ちょうでん]
故人を悼み、悲しむ気持ちを記した電報。
電話(115)で申し込む。 -
弔問[ちょうもん]
故人の遺族を訪ねてお悔やみを述べること。
つ
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通夜[つや]
おつや、夜伽、ともいい葬式の前の夜、親族や知人が故人の霊を守り、慰めることをいう。
逝去から葬儀まで二夜おくるときは、逝去当日の夜は、仮通夜として通夜は翌日に営まれる。
昔は、近親者だけでつとめたが、現在では、故人に対する社会的儀礼になって、少しでも関係をもつものは、努めて通夜の席に出るようになった。 -
通夜振舞い[つやぶるまい]
通夜のときの飲食。酒食を供するのではなく、弔問客にお菓子を持って帰ってもらうところ、お茶だけを供するところ、食事券を渡すものなど地方により異なる。
と
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導師[どうし]
人を導く師の意で仏および菩薩の敬称。
一座の中心となる人。 -
友引[ともびき]
中国より伝わった暦注の六輝(先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口)のうちの一つ。
友引はもともと「共に退く」ということで、勝負なしの意であり、宗教的立場から、この日の葬儀を営まないということは何の根拠もない。時と共に本来の意が友を引くという意味に取違えられ、俗信としてこの日を葬儀の日からはずすようになった。
ね
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年忌法要[ねんきほうよう]
亡くなった人の祥月命日に営む追善供養の法要のこと。
祥月命日とは亡くなった月日のこと。
の
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納棺[のうかん]
湯灌のあとか枕経のすんだあと、故人を棺に入れること。
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納骨[のうこつ]
遺骨を墓(骨つぼ)に納めること。
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納骨堂[のうこつどう]
墓地を所有できない人が利用する霊廟。遺骨を埋葬する代わりに建物の内へ納めるシステム。
公営と寺院経営のものと二通りある。
は
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墓[はか]
ご遺体や遺骨をほうむる場所。
ひ
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彼岸[ひがん]
春分・秋分と前後各3日間の計7日間。
仏教語で涅槃(ねはん)の境地。 -
棺[ひつぎ]
故人を納める木の箱。
ふ
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分骨[ぶんこつ]
遺骨を2か所以上に分けて埋めること。
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仏壇[ぶつだん]
仏像や位牌(いはい)を安置する壇。
へ
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返礼品[へんれいひん]
香典返しと同義。
ほ
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法事[ほうじ]
仏事、年忌、年回、供養、追善とも呼び、意味は仏を供養するための仏法の行事のこと。
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法要[ほうよう]
法事と同義。
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菩提寺[ぼだいじ]
一族の代々の位牌が納められた寺。菩提所。
ま
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埋葬[まいそう]
故人(の骨)を土中に葬ること。
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枕飾り[まくらかざり]
死後、棺に納めるまで間、ご遺体の枕元に置く飾り付け。
仏式では、納棺まで安置してあるご遺体の枕元に、白布をかけた小さな、または白木の台をおく。その上に三具足をおいて飾る。 -
枕経[まくらぎょう]
臨終勤行ともいう。枕飾りを飾ったあと、納棺の前に、故人の枕元で行なわれる読経。すぐに枕元であげるところと、通夜のときにあげるところがある。
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枕直し[まくらなおし]
ご遺体を北枕に安置すること。
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枕飯[まくらめし]
故人の枕元に供えるごはん。
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末期の水[まつごのみず]
死にゆく者の口許を水で潤すこと。死にぎわの人が最期に水を求めることからできたならわし。死に水。
み
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密葬[みっそう]
身内の者だけで執り行う葬式。
も
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喪主[もしゅ]
故人に代わって葬儀を受ける立場にある人で、おくやみを受ける側の代表者故人にもっとも近い関係にあたる人がなる。
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喪中[もちゅう]
忌中に対し、喪中は1年間を指す。
中国の儒礼では三回忌を大祥忌と言い、それをもって日常生活へ復帰していた。 -
喪服[もふく]
喪にある期間に着る衣服のこと。
ゆ
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遺言[ゆいごん]
「遺言」は通常「ゆいごん」と読むが、法律的には「いごん」と読む。法的に有効なのは主として財産に関する事項、相続人を廃除したり、子の認知をしたり、未成年である子を後見人、後見監督人を定めたり遺言の執行者を定めたりできる。
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湯灌[ゆかん]
納棺の前にぬるま湯でご遺体をふき清める風習。
現世での穢れや苦しみの一切を洗い清めて来世での功徳を願う儀式。
り
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臨終[りんじゅう]
人が息をひきとろうとするとき、または息をひきとった直後のことをいう。
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霊柩車[れいきゅうしゃ]
ご遺体を納めた棺を火葬場まで運ぶ自動車。
わ
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別れ花[わかればな]
出棺前に、遺族や参列者が故人の周囲に生花を一輪ずつ入れる花。